チェルノブイリ原発事故から25年後のいまも続くイノシシの放射能汚染(ドイツ)
チェルノブイリ原発事故から25年を経た今日でも、ドイツの森で捕れるイノシシには高濃度の放射能が検出されるとのニュースを、カナダの「メトロ」誌(2011年4月1日付)が伝えています。
ウクライナのチェルノブイリ原発事故でヨーロッパが放射能の雲に覆われてから25年を経た今日でも、イノシシの放射能が高いため、食べないよう勧告が行われている。イノシシの好物のキノコ類も食用に適さない。
ドイツの経験は、もし福島原発の状況が悪化を続ければ、日本でもこれから起きうることを示しているといえる。
ドイツのイノシシが生きている森はチェルノブイリから1,500km離れている。だが、その体内組織に含まれる放射性のセシウム137の濃度は、食べても安全とされるレベルの数十倍、通常の数千倍に達することも多い。
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この問題が広範囲の地域わたっているため、現在、猟師が捕ったイノシシはすべて放射能レベルを確認しなければならないことになっている。過去数年間でドイツ政府が獲物の廃棄を命じた猟師に支払った補償金は65万US$にのぼっている、とドイツ環境省のトーマス・ハグベック広報官は言う。
ドイツ南部で狩猟される数千頭の野生イノシシは許容量を超える放射能レベルを示している。通常の肉の汚染は1キロ当たり0.5ベクレルだが、毎年狩猟される5万頭の約2%が基準を超えている。
放射能の痕跡はさらに遠い地域でも検出されており、オーストリアやフランスでは鹿の汚染が見つかっている。
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出典: http://www.journalmetro.com/monde/article/820924–allemagne-des-sangliers-radioactifs-apres-25-ans