フランス核実験被害者補償法(モラン法)の欠陥とは何か?
2008年11月末にエルヴェ・モラン・フランス国防相が立法の意向を表明した「フランス核実験被害者補償法」は、ほぼ1年後の09年12月22日にフランス上院で可決され、2010年に施行の見通しとなりました。 日本も含め、フランス内外のマスメディアでは「長い間放置されてきたフランス核実験被害者にようやく救済への道を開いた歴史的な法律」といった報道が行われ、あたかもこの法律によって被害者の補償問題が解決したかのような印象が広がっているように見受けられます。 しかし、当の被害者団体はこの法律を「遅すぎた不十分な法律」と非難しています。それは何故でしょうか?